赤ちゃんに食べ物をあげるときに、大人が何気なく口にしている食べ物の中でも、ある一定の年齢になるまでは赤ちゃんにとっては危ない食べ物がいくつかあります。

0歳の赤ちゃんにとっては『はちみつ』は危険な食べ物の一つとして有名ですよね。
今回は0歳の赤ちゃんには『はちみつ』をあげてはダメな理由と、赤ちゃんがどのくらい成長したら『はちみつ』を食べられるようになるのかについてまとめてみました。

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0歳の赤ちゃんにはちみつがダメな理由とは?

どうして0歳の赤ちゃんに『はちみつ』を食べさせてはいけないかと言うと、それははちみつに含まれている「ボツリヌス菌」というものに原因があります。この「ボツリヌス菌」というのは自然界にはもともと広く存在する菌の一つなのですが、食中毒の原因となることのある菌のひとつです。

『はちみつ』には、ごく微量ですが「ボツリヌス菌」が含まれています。はちみつに含まれている「ボツリヌス菌」はごく微量なので、はちみつを大人が食べたとしても、消化の過程で腸内細菌にボツリヌス菌がやっつけられてしまうので何ら問題はありません!

でも腸内環境がまだまだ未熟で腸内細菌の少ない0歳の赤ちゃんが『はちみつ』を口にすると、ごく微量の「ボツリヌス菌」の影響でさえも受けてしまい、乳児ボツリヌス症を発症してしまう事もあるのです。

乳児ボツリヌス症は、稀に死亡してしまうこともあるとっても怖い病気です。

症状としては、数日間(5日~7日ほど)の便秘が続いた後、からだ全体の筋力が弱まってしまい、ぐったりと脱力した状態になります。こうなってしまうと、哺乳瓶からミルクを吸う力もおっぱいを飲む力も落ち込んでしまって、泣き声も弱ってきてしまいます。やがて表情も無表情になって自分で自分の頭を支えられなくなってしまうのです。

適切な治療を行えばほとんどの場合は回復しますが、とても怖い病気です。またボツリヌス菌によって、赤ちゃんが乳児ボツリヌス症を発症するまでには短くて3日、長くて30日程度の潜伏期間があるのが特徴です。

ボツリヌス菌が実際にからだに悪影響を与えるのは「芽胞」と呼ばれるものです。芽胞は酸素がほとんどない状態で発芽します。やがて増殖してとっても危険な毒素を排出しはじめます。

芽胞は一般的な菌とは異なり、熱に強い性質をもち、100度程度の加熱では死なないので、加熱したもの・調理したものでも『はちみつ』を材料に使ったものは1歳未満の赤ちゃんには食べさせてはいけません!

市販のお菓子や外食のメニューなどには、材料としてはちみつが使用されていることも考えられます。はちみつそのものだけでなく、赤ちゃんに与える食品の原材料表示をしっかりとチェックして、材料として使われているはちみつにも気を付けてください!

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1歳を過ぎたら赤ちゃんにはちみつはあげても本当に大丈夫?

とっても怖い乳児ボツリヌス症の症状。離乳食をもりもり食べて成長した赤ちゃんは、1歳を迎える頃になるとだんだん腸内環境が整い腸内細菌も安定してきます。こうなれば、はちみつに含まれている程度の微量のボツリヌス菌は腸内細菌がやっつけてくれるので、乳児ボツリヌス症を発症するリスクがなくなっていくというわけです。

なお、はちみつは他の食べ物同様、初めて1歳になった赤ちゃんに食べさせる場合、体調がばっちりで急なアレルギーにも対処できるようにかかりつけの小児科や病院の診察日の午前中に試すようにしましょう。

まとめ

はちみつは健康的なイメージもあるので料理の味付けに使っているというご家庭も多いかもしれませんね。

実際に乳児ボツリヌス症の知識がなく、1歳未満の赤ちゃんの食事の調味料としてはちみつを使ってしまって乳児ボツリヌス症を発症してしまうという悲しい事も発生しました。

1歳に満たない小さなお子さんに食べ物を与える時には、市販されているお菓子などの食品の原材料表示をしっかりとチェックしたいものですよね。また原材料を知ることの難しいベーカリー系のパンや洋菓子店のお菓子などは、風味アップのためにはちみつが使われている可能性も考えられます。

離乳食も3回食になってきたり、ついつい大人と同じ感覚でおやつなどを食べさせたくなることもあるかもしれませんが、1歳になるまでは特に慎重にいくのが安心ですね!

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